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英国の加入の失敗

英国は2020年1月31日に欧州連合(EU)を離脱し、移行期間が終了した2020年12月31日をもって、加盟国としてのブリュッセル規則等およびルガノ条約による拘束を受けなくなった。英国は2020年4月8日、独立の当事国としてルガノ条約への加入を申請した。欧州自由貿易連合(EFTA)の加盟国でない国の加入には、第72条に基づき締約国全員の同意が必要であり、締約国は1年以内に同意を与えるよう求められる。1 スイスは2020年9月11日に同意を与えた。EUは2021年6月28日、英国を加入に招請することに同意できる立場にないと表明した。2 欧州委員会は、条約は域内市場および欧州経済領域(EEA)のための付随的措置であるとの理由から、この拒否を勧告していた。同委員会の見解によれば、そのような結び付きをもたない第三国に対するEUの政策は、ハーグ条約群に基づくべきであるとされた。3

連邦司法局は、スイスにとっての帰結を説明している。2021年1月1日より前に開始された手続においてなされた判決は、引き続きルガノ条約に基づいて承認され、執行可能と宣言される。それ以後の手続については、スイスと英国の間の管轄および承認は再び国内法、すなわちスイスにおいては国際私法に関する連邦法(PILA)によって規律される。4 PILA第25条によれば、外国判決は、外国の当局がPILAの間接管轄規定に基づいて管轄を有し、判決が確定しており、かつPILA第27条に基づく拒絶事由がない場合に承認される。実務上、英国の金銭判決は引き続きスイスにおいて執行可能であるが、PILAの間接管轄の基準は条約の規定よりも狭い。5

英国は2020年9月28日、2005年の管轄合意に関するハーグ条約への独自の加入書を寄託した。ハーグ国際私法会議は、同条約がEUについて、またEUを通じて英国について発効した2015年10月1日以来、英国が途切れることなく同条約に拘束されているものとして扱っている。続いて2019年のハーグ判決条約が、2025年7月1日に英国について発効した。EUは2023年9月1日以来、2019年条約に拘束されている。スイスは2019年条約の締約国ではない。6 英国法準拠の契約とロンドンの管轄条項を用いるルガノの銀行または商社を考えてみよう。イタリアの相手方に対するロンドンの判決は、ハーグ条約の枠組みが適用される場合にはイタリアで執行できるが、スイスにおけるその執行はPILAに左右される。第K.I章では、これらの規定が影響を及ぼすロンドン、ミラノおよびスイスの金融センターの間の競争に改めて立ち返る。

注

  1. Michael McParland KC, "'No Go Lugano': the EU formally withholds its consent to the UK joining the Lugano Convention 2007", 39 Essex Chambers, 2021、https://www.39essex.com/no-go-lugano-the-eu-formally-withholds-its-consent-to-the-uk-joining-the-lugano-convention-2007/。 ↩
  2. 連邦司法局(FOJ)、"Impact of Brexit on the Lugano Convention"、https://www.bj.admin.ch/en/impact-of-brexit-on-the-lugano-convention。 ↩
  3. 欧州委員会、2021年5月4日のコミュニケーションCOM(2021) 222 final、"Assessment on the application of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland to accede to the 2007 Lugano Convention"、EUR-Lex、https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/? uri=CELEX:52021DC0222。 ↩
  4. FOJ、"Impact of Brexit on the Lugano Convention"(前掲)。 ↩
  5. PILA第25条および第149条、droit-bilingue.ch、https://www.droit-bilingue.ch/de-it/2/29/291-25-34.html および https://www.droit-bilingue.ch/de-it/2/29/291-149-173.html。第25条c号は第27条の拒絶事由を参照している。 ↩
  6. Mayer Brown, "Hague 2019 in force in the UK: good news for commercial parties"、2025年7月1日、https://www.mayerbrown.com/en/insights/publications/2025/07/hague-2019-in-force-in-the-uk-good-news-for-commercial-parties、ハーグ国際私法会議(HCCH)、2005年6月30日の管轄合意に関する条約の締約状況表、https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/? cid=98(英国:2020年9月28日加入、2015年10月1日発効)。 ↩

本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。

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