鉱物と児童労働に関するデューデリジェンス
対案はまた、スイス債務法(CO)第964j条以下において、紛争影響地域または高リスク地域を原産地とし、錫、タンタル、タングステンまたは金を含む鉱物または金属をスイスにおいて流通させ、または加工する企業に対し、デューデリジェンスおよび透明性の義務を導入した。これらの義務は、児童労働の使用について合理的な疑いがある製品またはサービスを提供する企業にも適用される。1 このような企業は、マネジメントシステム、サプライチェーン方針およびトレーサビリティ・システムを導入し、リスクを特定・評価し、措置を講じ、報告しなければならない。
これらの義務は、金属取引と、G部でその重要性を述べたスイス所在の金精錬所に直接関係する。とりわけ金は、その一部が紛争地域から、あるいは争いのある条件下で行われる零細採掘から産出されるため、その原産地のトレーサビリティはスイスの金融センターの評判にとって重大な課題である。2 アフリカの金については、I部で改めて取り上げる。
スイスの制度は、そのアプローチにおいて欧州モデルと異なる。スイスの制度はデューデリジェンス義務を課すが、国外で生じた損害についての特別な民事責任は対象外としている。この責任は2020年の発議が提案したものであり、新たな発議が再び取り上げている。
| 規定 | 内容 |
|---|---|
| CO第964a条以下 | 公益性を有する大企業の非財務事項に関する年次報告書 |
| 気候命令 | 国際的な勧告に沿った気候関連事項に関する報告書 |
| CO第964d条以下 | 採掘活動を行う企業の政府への支払の透明性 |
| CO第964j条以下 | 紛争鉱物および児童労働に関するデューデリジェンス |
注
- CO第964j条から第964l条まで、および2021年12月3日の紛争影響地域の鉱物および金属ならびに児童労働に関するデューデリジェンスおよび透明性に関する命令(ODiTr)。2022年1月1日から施行され、適用免除の基準値(粗金年間100キログラム)を定める;lexfind.chに掲載の条文(2026年9月閲覧)。 ↩
- 経済省経済事務局(SECO)のSwiss Better Gold Initiative、2025年にSwiss Better Gold Associationに移管(SECO, “Factsheet Swiss Better Gold Initiative”, seco-cooperation.admin.ch);London Bullion Market Association, Responsible Gold Guidance, version 9, lbma.org.uk;Swissaid, “Sur la piste de l’or africain”(アフリカの金の足跡をたどって), 2024年5月30日(I部で引用)。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。