仲介者としての印刷人
金融センターに関する書物において、印刷業のもう一つの側面が注目に値する。印刷業者は仲介者であった。彼は、著者と読者の間、原稿と市場の間、学者の思想と公衆の購買力の間に立っていた。彼は何を印刷するかを選択し、それに投資し、失敗のリスクを負い、利益の分け前を得た。質、正確さ及び信頼性についての彼の評判は、その主要な資産であった。読者は信頼する印刷業者から書物を買ったため、彼はこれを慎重に守った。
銀行家もまた仲介者である。彼は、貯蓄者と借手の間、資本と事業の間、現在と将来の間に立つ。彼は資金を供給する事業を選択し、債務不履行のリスクを負い、利ざやを得る。慎重さ、信頼性及び守秘についての彼の評判は、その主要な資産である。印刷業者と銀行家の類似性を誇張すべきではないが、それは、偉大な印刷業者を生んだ都市が後に偉大な銀行家を生み得た理由を理解する助けとなる。いずれの職業も、判断力、資本、ネットワーク及び信頼を必要とする。いずれもまた、それが営まれる都市の評判に依存している。
ジュネーブに関する姉妹巻は、同様の移行を記述している。ジュネーブでもまた、宗教改革後の16世紀に、フランスのプロテスタントの印刷業者が市に定住してカルヴァンの著作と改革派の聖書を出版したとき、印刷業が栄えた。ジュネーブの印刷業は、バーゼルのそれと同様に、亡命者、資本及び思想の産業であった。それはその後の数世紀におけるプロテスタント銀行業の発展に先行していた。二つの都市は、印刷機から銀行へと並行する道を歩んだのである。
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