スイスの年金基金の概況
年金基金の数は、数十年にわたり着実に減少してきた。1980年代後半には数千の機関が存在し、その多くは小規模な企業年金基金であった。連邦統計局および職域年金高等監督委員会(OAK BV)の統計によれば、規約上の債務を有する登録・非登録機関の数は、2020年代半ばには約1,300にまで減少した。同じ期間に、総資産は1兆1,000億スイスフラン超にまで増加している。1 この集中は、合併、清算、そして何よりも小規模な企業年金基金の集合財団への移管によって生じたものである。集合財団は、多数の使用者の年金をより低コストかつより専門的な支援をもって管理することができる。
年金機関の構図を支配しているのは、三つの類型である。第一は大規模使用者の企業年金基金であり、製薬・化学グループ、銀行、保険会社、ならびにスイス連邦鉄道や郵便事業などの連邦企業の基金がこれに含まれる。第二は、連邦、州(カントン)および都市の公法上の基金であり、公務員、教員、病院および公企業の職員を保険する。第三のグループは集合財団および共同財団であり、多数の使用者の被用者を単一の法主体において保険する。その一部は保険会社や銀行が設立母体となっているが、他は業界団体に属するか、独立した財団として運営されている。2
最も急速に成長したのは集合財団である。集合財団は現在、現役被保険者の過半数を保険し、資産に占める割合も着実に高まっている。集合財団間の競争は、拠出水準、老齢積立勘定への付利、管理費用、および使用者に対するサービスの質を通じて行われる。OAK BVは、この競争に伴うリスクに繰り返し注意を喚起してきた。手厚い付利によって使用者を引き付けた財団が、後に自らの約束を賄えなくなるおそれがあるからである。監督当局は、集合財団のガバナンス、およびリスク特性の異なる年金制度の分離に関する指令を発している。3
バーゼルでは、これら三つの類型が、いずれも相当な規模の機関によって代表されている。バーゼル=シュタット州とバーゼル=ラントシャフト州は、それぞれ自州の職員と、病院、大学、基礎自治体(ゲマインデ)などの加盟機関のための公法上の基金を維持している。製薬グループおよび保険会社Baloiseは独自の企業年金基金を有し、保険会社が設立母体となる集合財団や独立財団が、数千の中小企業の被用者を保険している。独立財団の中では、1984年にバーゼルで設立されたStiftung Abendrotが、社会的・環境的基準に沿った投資方針で知られるようになった。4
注
- 年金機関の数(約1,300)およびその総資産(1兆1,000億スイスフラン超)については、連邦統計局(FSO)の年金基金統計、ならびに2023年および2024年の年金機関の財務状況に関するOAK BVの報告を参照。数値は要確認。↩
- スイスの年金機関の類型(企業年金基金、公法上の基金、集合財団および共同財団)については、OAK BVの報告およびFSOの年金基金統計を参照。要確認。↩
- 集合財団の成長、現役被保険者および資産に占めるその割合、ならびに競争、ガバナンスおよびリスクに関してOAK BVが表明した懸念については、OAK BVの年次報告、ならびに集合財団および共同財団に関する同委員会の指令および公表資料を参照。要確認。↩
- 1984年にバーゼルで設立され、持続可能性基準に基づく投資方針を有する集合財団Stiftung Abendrotについては、同財団の年次報告およびウェブサイトを参照。設立日および数値は要確認。↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。