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スイスの社団としてのFSB

発足当初の数年間、金融安定理事会(FSB)は法人格を有していなかった。それは、事務局が国際決済銀行(BIS)に雇用され、その建物に置かれた当局のフォーラムであった。この仕組みは、G20が世界的な金融改革の中心に据えた機関としては不十分であると批判された。2012年6月、ロスカボス・サミットにおいてG20首脳は、法人格、より大きな財政的自律性、ならびに金融規制政策の策定と実施を調整する能力の強化を伴う、永続的な組織基盤をFSBに与えるための勧告を承認した。1

選ばれた法形式は、スイス私法上の社団(協会)であった。2013年1月28日、FSBはスイス民法典(CC)第60条以下に基づく社団として、バーゼルを所在地とする設立総会を開き、その定款を採択した。2 この選択は、法律家の観点から注目に値する。スイス法上の社団は設立が容易であり、最低資本金を必要とせず、その定款が団体として存在する意思を表明した時点で法人格を取得する。社団は、内部ガバナンスの構成について相当の自由を享受する。当局のネットワークであり続けながら、契約を締結し、職員を雇用し、資産を保有する能力を得ようとする国際機関にとって、スイスの社団は、時間のかかる政府間条約の締結を回避する洗練された解決策を提供した。

定款は、FSBの活動の非拘束的性格を維持するよう起草された。定款は、社団の構成員に法的権利または義務を創設することを意図するものではない旨を明示している。また、定款はFSBの基準を拘束力ある法に転化するものでもない。3 定款は、構成員の地位、唯一の意思決定機関である総会(Plenary)、運営委員会、常設委員会、議長および事務局長について定めている。構成員の地位は、中央銀行、財務省、監督機関などの各国当局、ならびに国際機関および基準設定機関が有する。各構成法域は、その経済および金融市場の規模ならびに金融安定のための国内の体制を反映した数の総会議席を有する。

FSBとBISとの関係は、社団の設立時に締結されたサービス契約に定められた。この契約に基づき、BISは引き続き事務局を受け入れ、職員を提供し、施設を提供し、事務サービスを供給するとともに、当初の期間についてFSBの予算を負担した。他方、FSBは独自の予算とガバナンスを得た。4 FSBにとって、この仕組みは、同理事会をBISの機関とすることなく、BISの免除特権とインフラの利点をもたらす。BISは1987年のスイス連邦参事会との本部協定に基づき特権免除を享受しているため、この仕組みにより、FSB事務局は、本部第I章で詳述した環境の中で活動することができる。

スイスの社団は、国際機関にとって珍しい器ではない。チューリッヒのFIFAやローザンヌの国際オリンピック委員会を含む多くのスポーツ連盟が、数多くの国際的な非政府組織と同様に、この形式で組織されている。世界最大の経済国の中央銀行と財務省で構成される機関が同じ器を用いていることは、スイスの社団法がいかに適応力に富むことが判明したかを示している。それはまた、より広いパターンをも例証している。すなわち、スイスは国際協力に対し、中立的で、法的に予測可能で、かつ事務的に身軽な本拠地を提供しているのである。私法上の社団が、公共政策にこれほどの影響力を持つ機関にとって適切な器であるかという問題は、政府間ネットワークの正統性を論じる本章の末尾で再び取り上げる。

注

  1. G20, Leaders Declaration、ロスカボス、2012年6月18日~19日。FSB, Report to the G20 Los Cabos Summit on Strengthening FSB Capacity, Resources and Governance、2012年6月。要確認。↩
  2. スイス法上の社団としてのFSBの設立に関する2013年1月のFSBプレスリリース。2013年1月28日に採択され、その後改正されたFSB定款。日付は要確認。↩
  3. 社団の目的および構成員の約束の非拘束的性格に関するFSB定款の規定。要確認。↩
  4. FSBの年次報告書およびFSBウェブサイトに記載されたFSBとBISとの間のサービス契約(2013年)。同契約は更新されている。条件および現在の状況は要確認。↩

本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。

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