欧州特許条約と単一効特許
欧州特許の付与に関する条約は1973年にミュンヘンで署名され、1977年10月に発効した。交渉において代表団が積極的な役割を果たしたスイスは、原締約国の一つであった。1 欧州特許は、単一の手続によって付与される国内特許の束である。欧州特許庁がこれを付与すると、特許は各指定国で効力を生じ、侵害の問題については当該国の国内法に服する。スイスとリヒテンシュタインは、この目的上、単一の領域を構成する。両国は特許条約によって結ばれており、一方の国の特許は他方の国でも有効だからである。2
欧州特許機構への加盟は欧州連合(EU)への加盟とは独立しており、このためスイスはEUに加盟することなく欧州特許制度に全面的に参加することができた。2023年6月1日に統一特許裁判所とともに利用可能となった単一効特許は、この点で異なる。それはEU加盟国間の強化協力の手段である。統一特許裁判所に関する協定に加入できるのは、それらの国に限られる。3 そのためスイスはこの制度の外にとどまっており、スイスでの保護を望む製薬会社は、参加加盟国をカバーする単一効特許に加えて、依然としてスイスで従来型の欧州特許の有効化を行わなければならない。
バーゼルのグループにとって、実務上の帰結は二元的な訴訟環境である。欧州全域で販売される医薬品に関する特許紛争は、参加国については統一特許裁判所が一元的に判断できるようになった。スイス、英国、スペイン、ポーランドその他制度外の国では、引き続き別個の手続が必要である。実務家は、ミュンヘン、デュッセルドルフその他の都市に地方部を置く統一特許裁判所が、バイオシミラーに関する紛争を含め、製薬紛争の重要な法廷に急速になったと指摘している。4 これに対し、スイスの判決が拘束するのはスイスおよびリヒテンシュタインの市場のみであり、この市場は規模こそ小さいが、価格の面では重要である。
注
- 1973年10月5日の欧州特許の付与に関する条約(欧州特許条約、EPC)。1977年10月7日発効、2007年12月13日以降施行のEPC 2000により改正。スイスは発効時以来の締約国。要確認。 ↩
- 1978年12月22日のスイス連邦とリヒテンシュタイン公国との間の特許保護に関する条約(Patentschutzvertrag)、SR 0.232.149.514。要確認。 ↩
- 単一効特許保護に関する規則(EU)No 1257/2012および翻訳措置に関する規則(EU)No 1260/2012、ならびに2013年2月19日の統一特許裁判所に関する協定。この制度は2023年6月1日に開始された。現状は要確認。 ↩
- 統一特許裁判所の最初の数年間とライフサイエンス案件における事件数については、同裁判所の統計および2023年以降の実務文献を参照。現状は要確認。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。