ドライシュピッツのバーゼル・フライラーガー
バーゼルには、関税自由倉庫について独自の伝統がある。バーゼル市とバーゼル=ラントシャフト州の基礎自治体(ゲマインデ)ミュンヒェンシュタインとの境界にある約50ヘクタールの区域であるドライシュピッツ(Dreispitz)は、20世紀の大半を通じて物流拠点として機能した。そこには鉄道の接続、通過物品用の倉庫、そして運送業者や通関業者の事務所があった。土地の大部分は、バーゼルの商人クリストフ・メリアンの遺言に基づいて設立された財団であるクリストフ・メリアン財団(Christoph Merian Stiftung)が所有しており、同財団はそこで事業を営む会社に建築権を付与している。関税自由倉庫自体は、その目的のために設立された会社が運営し、地域の商社のために税関の監督下で物品を保管していた。1
2000年代初頭以降、ドライシュピッツは物流区域から、文化、教育、住宅および商業の混合地区へと変貌を遂げてきた。2003年に区域の端に開設され、E部で紹介したエマヌエル・ホフマン財団のシャウラーガー(Schaulager)は、研究と展示の場でもある美術品倉庫という発想をもたらした。2014年には、北西スイス応用科学芸術大学(FHNW)が芸術デザイン・アカデミーをフライラーガー広場(Freilager-Platz)の新キャンパスに移転した。かつての倉庫建物は、アトリエ、展示スペースおよび住宅に転用された。両州と財団が策定したマスタープランは、数十年をかけて区域を段階的に転換することを予定している。2
ドライシュピッツの歴史は、フリーポートの機能が周囲の経済とともにいかに変化しうるかを示している。20世紀に関税自由倉庫の存在を正当化したコモディティの中継貿易は、その大部分が、ライン川の港湾や、本部第1章で述べた近代的な物流センターに移った。地域の美術品保管は、部分的には専門のファインアート倉庫に移っており、その一部は関税法に基づく開放型保税倉庫として運営されている。アート・バーゼル(Art Basel)、シャウラーガー、そして近隣のリーエンにあるバイエラー財団(Fondation Beyeler)の存在により、専門的な美術品物流への需要が高まっている。美術品の輸送、梱包、空調管理された保管および通関サービスを提供する会社がいくつも、バーゼル地域に拠点を置いている。3これらの倉庫に適用される法的義務が、次節の主題である。
注
- ドライシュピッツ区域、クリストフ・メリアン財団によるその所有、物流・税関区域としての歴史、およびバーゼルの関税自由倉庫(Basler Freilager)については、クリストフ・メリアン財団の刊行物ならびにバーゼル=シュタット州およびバーゼル=ラントシャフト州の計画文書を参照。面積および日付は要確認。 ↩
- ドライシュピッツの転換、シャウラーガー(2003年開設、設計Herzog & de Meuron)、FHNW芸術デザイン・アカデミー(フライラーガー広場のCampus der Künste、2014年開設)および区域のマスタープランについては、クリストフ・メリアン財団、FHNWおよび州当局の刊行物を参照。日付は要確認。 ↩
- バーゼルのファインアート物流部門および地域における美術品のための開放型保税倉庫の利用については、関係会社および連邦関税・国境警備庁の刊行物を参照。要確認。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。