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製造物責任、臨床試験と環境リスク

製造物責任は、製薬グループの保険担当者を最も悩ませるリスクである。1985年の欧州製造物責任指令に倣った1993年のスイス製造物責任法の下では、製造者は欠陥製品によって生じた損害について無過失責任を負う。開発危険は原則として除外されるが、この除外はすべての法域で適用されるわけではなく、米国の裁判所は責任、損害賠償およびクラスアクションについて独自の規則を適用している。1 医薬品の副作用をめぐり数千人の原告が製薬会社を訴えた過去数十年の大規模不法行為訴訟は、単一の製品が数十億規模の債務を生じさせうることを示した。商業保険市場は、医薬品の製造物責任に対する補償を制限し、免責額を引き上げ、特定の製品および請求の類型を除外することで対応した。多くのグループは、保有額を増やし、製造物責任リスクのより大きな部分をキャプティブを通じて資金手当てすることでこれに応じた。2

臨床試験は、異なる問題を提起する。スイス法は、臨床試験の依頼者が試験に関連して参加者が被った損害について責任を負い、この責任のための担保を、通常は保険の形で提供することを求めている。人を対象とする研究に関する法律および臨床試験命令は、最低保険金額を含む要件を定めている。3 同様の規則は、ドイツでは医薬品法の下に、欧州連合(EU)のその他の加盟国では2014年の臨床試験規則の下に、そして他の多くの国にも存在する。これらの法律は通常、試験実施国で認可された保険会社による補償を求めるため、キャプティブは保険証券を直接発行することができない。キャプティブはフロンティングを通じて、すなわち商業保険会社が発行する現地の治験保険証券を再保険することによって参加する。4 こうして、数十か国で毎年数百件の試験を実施するグループは、現地の要件を満たしつつ、多数の少額保険料を大量にキャプティブに集めることができる。

環境責任が全体像を完成させる。第G部で説明したとおり、シュヴァイツァーハレ事故後の環境保護法の改正は、特別な環境リスクをもたらす企業に厳格責任を導入し、連邦参事会に担保の提供を求める権限を与えた。他方、保険会社は、一般賠償責任保険における環境損害の補償を、突発的かつ偶発的な事故に限定した。漸進的汚染、汚染地の浄化費用、および過去の埋立処分場に由来する債務は、商業市場では大部分が保険不能である。グループはこれらのリスクを、引当金を通じて、また場合によってはキャプティブを通じて、自己の貸借対照表から資金手当てしている。5 2004年の欧州環境責任指令は、環境損害の防止および回復に関する公法上の責任を加えた。この責任は、隣接するドイツおよびフランスにあるバーゼルのグループの生産拠点に適用され、いくつかの加盟国はこれを財務的担保の要件によって裏付けている。6

財物保険および事業中断保険は、第四の主要な種目である。重要な有効成分を製造する工場における火災、洪水または爆発は、医薬品の供給を数か月にわたって停止させ、物的損害をはるかに超える逸失利益を生じさせうる。保険会社はエンジニアリング・サーベイを通じてこれらのリスクを評価し、他方、バーゼルのグループはスプリンクラー、防火壁および冗長な生産体制に多額の投資を行ってきた。十分に防護されたグループの損害実績は市場平均を上回ることが多いため、下位レイヤーをキャプティブで保有することにより、グループは予防への自らの投資から利益を得ることができる。単一拠点における壊滅的損害に備える上位レイヤーは、スイスおよびドイツの大手再保険会社を含む商業保険会社および再保険会社にとどめられる。7

注

  1. 1985年7月25日の理事会指令85/374/EECに倣った1993年6月18日の製造物責任に関する連邦法(PrHG、SR 221.112.944)。開発危険の抗弁(PrHG第5条第1項e号)および改正欧州製造物責任指令(EU)2024/2853については、製造物責任法に関する文献を参照。状況は要確認。↩
  2. 医薬品製造物責任保険市場の発展、および大規模グループによる保有額の増加については、主要ブローカーの刊行物および業界誌を参照。米国における大規模不法行為訴訟については、医薬品の製造物責任に関する文献を参照。要確認。↩
  3. 2011年9月30日の人を対象とする研究に関する連邦法(人研究法、HRA、SR 810.30)第19条および第20条(責任および担保)、ならびに2013年9月20日の人研究における臨床試験に関する命令(ClinO、SR 810.305)第10条以下。要確認。↩
  4. ドイツにおける臨床試験の保険(Arzneimittelgesetz第40条第1項第8号および第40条第3項)、ならびに人用医薬品の臨床試験に関する2014年4月16日の規則(EU)第536/2014号(第76条)に基づく欧州連合における臨床試験の保険については、治験保険に関する文献を参照。要確認。↩
  5. 本書第G部第I章を参照。漸進的汚染の保険可能性の限界、ならびに環境責任のための引当金およびキャプティブの利用については、環境責任保険に関する文献および関係グループの年次報告を参照。要確認。↩
  6. Directive 2004/35/CE of the European Parliament and of the Council of 21 April 2004 on environmental liability with regard to the prevention and remedying of environmental damage、第14条(財務的担保)。ドイツにおいては2007年5月10日のUmweltschadensgesetz。要確認。↩
  7. 製薬・化学工場の財物保険および事業中断保険、損害予防エンジニアリングの役割、ならびにキャプティブと商業保険会社の間のプログラムのレイヤー構成については、産業保険に関する文献および主要産業保険会社の刊行物を参照。要確認。↩

本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。

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