業界の通貨としてのライセンス
今日バーゼルのグループが販売している医薬品のうち、完全に自社の研究所で発見されたものはわずかである。そのポートフォリオの大部分は、大学、バイオテクノロジー企業または他の製薬会社に由来し、権利はライセンス、提携または買収によって取得されたものである。1990年代以降のRocheの成長は、1990年に取得し2009年に残りの少数株式の買取りによって完全子会社化したGenentechの過半数持分と、2002年に取得した日本の会社Chugaiに対する支配持分に、相当程度依拠している。1 Novartisも同様に、遺伝子治療、放射性リガンド療法および心血管医療の分野で活動する企業の買収を含め、導入ライセンスと買収によってパイプラインの多くを構築してきた。2
ライセンスは、これらの移転が行われる法的手段である。スイス法のもとでは、ライセンスはスイス債務法(CO)に特に規定されていない無名契約であり、その内容は、特許法、競争法および契約法の一般規則の範囲内で当事者の合意によって定まる。3 国際的な医薬品ライセンスは、通常、ニューヨーク州法、イングランド法またはスイス法を準拠法とし、仲裁条項はしばしばチューリッヒ、ジュネーブまたはロンドンを仲裁地に指定する。スイス法は、中立的で予測可能であり、当事者自治を尊重すると考えられていることから、これらの契約の準拠法として好まれている。4
ライセンスは、通常、ライセンシーに対し、定められた地域および分野において製品を開発、製造および商業化する権利を、しばしば独占的に付与する。ライセンサーは特許の所有権を保持し、たとえば特定の地域や適応について一定の権利を留保することも多い。多くの契約は、ライセンスを研究提携、供給取決め、そして両当事者の合同委員会が開発を監督するガバナンス構造と組み合わせている。これらの関係は数十年に及びうるため、交渉においては、解除、支配権の変更および改良の取扱いに関する規定が、目玉となる財務条件と少なくとも同じくらい重要である。
注
- 1990年のRocheによるGenentechの過半数持分の取得、2009年の約470億米ドルでの残りの少数株式の買取り、および2001〜2002年に締結されたChugai Pharmaceuticalとの提携については、Rocheの年次報告書および企業史の文献を参照。数値は要確認。 ↩
- AveXis(2018年)、Advanced Accelerator Applications(2018年)、Endocyte(2018年)およびThe Medicines Company(2020年)などの買収に関するNovartisの年次報告書。要確認。 ↩
- スイス法上の無名契約としてのライセンス契約と債務法の規定の類推適用については、ライセンス法に関するスイスの標準的文献、およびライセンスの許諾に関する特許法(PatG)第34条を参照。要確認。 ↩
- ライフサイエンス分野の国際的なライセンス契約および提携契約におけるスイス法およびスイスの仲裁地の選択については、Swiss Rules of International Arbitrationおよび実務文献を参照。要確認。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。