グリーン汚職
近年、同研究所は自ら「グリーン汚職」と呼ぶ分野のプログラムを加えた。この用語は、環境犯罪を可能にする汚職とその収益の洗浄を指し、違法伐採、違法採掘、野生生物の密売、違法漁業、廃棄物の不正取引を含む。これらの犯罪は、許可を発給し、違反を見逃し、あるいは書類を偽造する腐敗した公務員に依存している。また、これらの犯罪は金融システムに流入する多額の収益を生み出す。同プログラムは、捜査手法、環境犯罪に関する金融捜査、こうした資金の流れを発見するためのマネー・ローンダリング対策手段の活用、ならびに環境当局と金融当局との協力の強化に取り組んでいる。1
このプログラムは、本章がたどってきた「バーゼル」というブランドの二つの意味を結びつけている。バーゼル条約が規制する廃棄物の不正取引は、Basel Instituteが開発した手法のもとで金融捜査の対象となり、他方、そうした不正取引の収益はバーゼル基準を適用する銀行を経由することがありうる。この結びつきは名称の偶然の一致にすぎない。それでもなお、これは政策分野の現実の収斂を反映している。国際社会が環境犯罪を金融犯罪として扱うようになったからである。前述の2021年の金融活動作業部会(FATF)報告書や、金融情報機関が環境犯罪に向ける関心は、この展開の一部である。コンプライアンス担当者にとって、この収斂は、環境法の知識が金融犯罪防止において求められる能力の一部となったことを意味する。2
注
- 2020年頃に開始され、違法伐採、採掘、野生生物の密売、漁業および廃棄物の不正取引に関連する汚職を対象とするBasel Institute on GovernanceのGreen Corruptionプログラムについては、同研究所ウェブサイト上の同プログラムの刊行物を参照。開始年は要確認。 ↩
- 環境犯罪政策と金融犯罪政策の収斂については、Financial Action Task Force, Money Laundering from Environmental Crime, 2021、および環境犯罪に関するEgmont Group of Financial Intelligence Unitsの刊行物を参照。要確認。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。