バーゼル、ジュネーブとアフリカ
ジュネーブに関する姉妹巻は、アフリカのビジネス・ハブとしてのジュネーブに一部を充て、ジュネーブをアフリカと結びつけるコモディティ取引会社、銀行、国際機関、フランス語圏のネットワークを検討している。バーゼルとアフリカの結びつきはこれとは異なる。それは、英語圏の西アフリカとカメルーンで活動した伝道会とその商事会社を通じたものであり、また、アフリカで医薬品と農薬を販売し熱帯病の研究を行う化学・製薬産業を通じたものである。1943年にバーゼルで設立され、今日バーゼル大学と提携するスイス熱帯・公衆衛生研究所は、熱帯病とグローバルヘルスの研究における主導的な機関の一つであり、タンザニア、コートジボワールその他のアフリカ諸国で長年にわたる研究プログラムを実施している。1
もう一つの結びつきは、不正資産の回復に関わるものである。スイスは、腐敗した統治者とその関係者がスイスの銀行に預けていた多額の資産をアフリカ諸国に返還してきた。最も著名な事例はナイジェリアの元統治者サニ・アバチャの資産に関するものであり、スイスは2005年以降、世界銀行と市民社会による資金使途の監視を定めた合意に基づき、数回に分けて数億ドルをナイジェリアに返還した。2 2003年にバーゼルで設立されたバーゼル・ガバナンス研究所(Basel Institute on Governance)は、その国際資産回復センター(International Centre for Asset Recovery)を通じて、盗まれた資産の追跡と回復においてアフリカの政府を支援してきた。2016年から施行されている外国の政治的に重要な人物が保有する不正資産の凍結および返還に関する連邦法は、そのような返還の法的枠組みを提供している。3
したがって、バーゼルとアフリカの関係は、学校と教会を設立しカカオを取引した19世紀の宣教師から、21世紀の研究者、製薬企業、資産回復の専門家にまで及んでいる。各世代は、それぞれのやり方で、経済的利益、道徳的目的、そして裕福なヨーロッパの都市と植民地の歴史を刻まれた大陸との関係の両義性とを結びつけてきたのである。
注
- 1943年にバーゼルで設立されたスイス熱帯・公衆衛生研究所(Swiss TPH)とアフリカにおけるその研究プログラム(例えばタンザニアのIfakara Health Institute、コートジボワールのCentre Suisse de Recherches Scientifiques)については、Swiss TPHの刊行物を参照。要確認。 ↩
- 故ナイジェリア国家元首サニ・アバチャの資産のスイスからナイジェリアへの返還(2005年に約7億ドル、2017年の合意に基づき3億2,100万ドル、世界銀行の監視の下で2018/2020年から支出)については、連邦外務省の刊行物を参照。数値は要確認。 ↩
- 外国の政治的に重要な人物が保有する不正資産の凍結および返還に関する2015年12月18日の連邦法(外国不正資産法、FIAA、SR 196.1)、2016年7月1日施行。要確認。 ↩
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。法律上または税務上の助言を構成するものではなく、個別案件に関する助言に代わるものでもなく、弁護士と依頼者との間に委任関係を生じさせるものでもありません。本記事は2026年10月時点の法的状況を反映しています。